【第9回木暮人国際映画祭 Online】紹介コラム 第2回
【第9回木暮人国際映画祭 Online】紹介コラム 第2回
◎上映作品紹介
「大鹿村から吹くパラム(韓国)>」
監督:金明允 ドキュメンタリー
リニア新幹線工事に伴って、大鹿村を守りたいと願う住民たちの思いを、順番にインタビューして視聴者に住民の声を届けつつ、多くの自然(動物や風習、儀式、風景)など、村にあるものを使って、木を写すだけではなく村の良さと自然ならではの暮らしの良さを上手くみせてくれる。
そのため、都会暮らししか知らない若い人たちなどが田舎の暮らしや自然というものを知るという教材としてもそれ以外の人が見ても興味深い。
普段都会に暮らしていて、自然と共に住む人たちの世界を知らないという人にはぜひともおすすめしたい作品。
自然の大切さと美しさが知れると同時に、それと対比して、国やビジネスの残酷さへの学びが得られるという意味でもとても素晴らしいドキュメンタリー。
大鹿村が国策のリニア新幹線工事によって脅かされ、次の世代の子どもたちを村の外の人たちから守る為にも、国や工事を行うJRに対して思うところは色々あるだろうが、あくまで常識の範囲内で抗議を行い、国の依頼で来ている現場の業者の人たちへの礼儀や配慮も忘れてはならないという、苦渋の思いから出るリアルな言葉に胸を打たれた。都会しか知らない人にはぜひ見てほしい作品。
○詳しく内容はホームページから↓
無料、参加方法は下記へ
https://www.kogurebito.jp/filmfestival2021
皆様の申し込みをお待ちしています。
■木暮人映画祭について
一般社団法人木暮人倶楽部が主催する「木暮人国際映画祭」は、森林や木をテーマにした映画や映像を広く社会に広めることで、主に都会に住む一般人に森林や木をもっと身近に感じてもらうことを目的として、2013年から森林や木に特化したテーマの作品を、プロやアマチュアを問わず世界から募集して上映する形式で開始し、2021年も同様に開催、本年で第9回目を数える。
広い意味では、映像を通じて、自然共生型社会を目指し、自然と人間の共生や共存意識を社会にメッセージし、日本の木に関わる産業や木の文化の発展にも寄与することを目指している。
募集映像ジャンルは、ドキュメンタリーやドラマなどの実写やアニメ、CG、ミュージックビデオ、CM 等で、映画祭の趣旨に合い、募集テーマに合致するものであれば、どんな映像でもエントリーが可能。2018年度からは作品の長さ制限をなくした。
森林や木の有効活用が、森林の保全・管理・経営に結びつくという意識啓発並びに、風土や環境に根ざしたさまざまな映像作品が世界から集まることで、わが国の木の文化を共有し、わが国と海外、特にアジアとの文化交流にも貢献したい考えで実施中。
本年2020年は新型コロナウイルス蔓延のリスクがあることから初めてOnlineのみでの映画祭となる。